4年程前に「遺品整理」でご依頼いただきましたお客様よりのご紹介で遺品整理に伴う家財一式の出張買取査定でお伺いさせて頂きました。お父様のご遺品が多く骨董の陶磁器がお好きだったとの事、愛知県生まれで瀬戸焼や美濃焼が主に好まれていてその類のお品が多く御座いました。家具類も数点お買取りさせて頂き「中国螺鈿玉石細工茶棚」「山口木材工芸ネストテーブル」「相当な時代物の唐木製仏壇」等、陶磁器類や絵画類合わせてキャラバンワゴン車1台分満載の物量となりました。お見積~作業まで実に5時間を要し貴重なお時間を頂き誠に有難う御座いました。
【加藤麦袋 造 織部布目菓子皿 菊花布目菓子皿】
幕末の1861年(文久元年)尾張国瀬戸生まれ、明治6年陶祖27代加藤春岱に入門、陶祖春景翁の窯跡で良土を護り茶器を製する。無口で人付き合いが無く変わり者で文献も少なくその他略歴等不詳。1943年(昭和18年)没。布目を中央にバサッと配し抽象画のような趣きの変わり者と言うだけあり斬新でアーティスティックな作風であります。私事では御座いますが、ご依頼の陶磁器類の中でこちら二作が最もお気に入りで御座いました!
【人間国宝 徳田八十吉 ぐい呑】
初代徳田八十吉の孫として生まれる。金沢美術工芸大学短期大学工芸科陶磁専攻中退後に、初代、二代目等に師事。1988年に三代目を襲名。1991年には第11回日本陶芸展で、大賞・秩父宮賜杯を受賞。1997年6月6日、重要無形文化財「彩釉磁器」の保持者(人間国宝)に認定される。釉薬で色彩を調整した鮮やかな群青色に強い個性がある。海外にも多くの作品を発表して高い評価を得る。2009年没。言わずと知れた九谷が誇る世界的名工。当作品は人間国宝前の作品で御座いますので国宝後の作品よりは査定は落ちますが、店頭販売には持って来いのお品、しっかりとお買取りさせて頂きました。
陶磁器類は主に2つあった食器棚と中国螺鈿玉石細工茶棚に入っていたお品の査定でしたが、本当にお父様のご趣味が良く、センスを感ずるお品ばかりでご依頼主様と一点づつお話ししながら楽しく査定させて頂きました。「残された品物の処分はどうしよう」とご相談をお受けしましたので弊社提携の廃棄物免許を取得している業者をご紹介させて頂きました。ご相談の中で、業者での処分において特に割高になる物が袋に入る通常ゴミになり、細かい物は出来るだけご自身で捨てられたほうが割安になり、大型の家具や家電、布団などを頼まれた方が費用を抑えられる旨お伝えいたしました。又、不動産売却につきましても弊社提携業者をご紹介させて頂きご相談のアポもお取りいただきました。お買取り以外での不動産売却や相続関係、廃棄処分等様々ご相談お受けいたします。先ずは遺品整理や生前整理を進める際はお買取りできるお品が多数御座いますので、何卒「きのとり」をご用命くださいませ。